テレビの美術は大きく分けて、「大道具」、「小道具」、「衣裳」、「メーキャップ」があります。装飾(飾り)とは、美術デザイナーのセットデザインにあわせ、「小道具」を置く、吊る、架ける作業、演技上の食事(消え物)の出し入れ、また、装身具(甲冑、刀剣類)を出演者に装着する作業などを言います。
 番組のセットは、ドラマ、バラエティー、情報、報道、教養とあり、太古から未来までゴミから最新機器まで、貴方の街から外国まで、多岐に渡る「小道具」の知識が要求されますが、完璧に理解をしている者は当然いるはずはありません。
 しかし、詩人や作家が多くの言葉を元に名文を書くように、装飾マンは膨大な言葉、「小道具」を入れて置く大きい引き出しが必要です。同時にそれを生かす美的センスも要求されます。そして広く、浅く、何事にも疑問や興味を持つことが大事です。
 「小道具」は、情景作りの「小道具」と、番組の設定上必要な「小道具(役道具)」に分かれます。ドラマでは、まず台本を渡され、原作があればそれを読み、台本上のシチュエーションをまずはよく理解し、演出打ち合わせ、デザイン打ち合わせをします。 
 打ち合わせ後、内容に沿った情景や役道具をイメージして、引き出しから「小道具」を出します。他の番組も制作側やデザイナーの意図を踏まえて、如何に視聴者に受け入れられるか、何れも知識とアイデアが必要です。イメージの「小道具」が引き出しに入っていなければ、知識を取り入れるための資料調べや、下見などの事前の作業があります。
 装飾マンは、苦労して探し当てた役の「小道具」や、目立たず、さりげなく置かれた「小道具」たちが、最高の情景を作り、演技者をその気にさせ、演技力を高めた結果、多くの視聴者に、泣く笑う、夢と希望を与える、感動させる、陰の力です。
 放送された番組の「小道具」たちは、全国の視聴者の目に何気なく、または、興味深く見られています。そしてチーフになれば、貴方の名前が電波にのります。
 ドラマ収録の業務は、決して楽ではありません。深夜、早朝、時には不眠不休で作業をすることもあります。しかし、番組を撮り終えた時の充実感、そして、それが高視聴率だった時の感動は最高です。
 テレビ美術装飾は、『奥が深く、厳しいけれど、大変やりがいのある仕事です。』貴方もその感動の仲間入りをしませんか。

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